2017西欧気ままに鉄道旅行 パリ1日目
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今日のパリは朝から小雨。
午前中はホテルの近所を少しお散歩し、のんびり。
11:30 パリの街へ出発
雨は止んだけれど、空はどんより。
ミラノで失くしてしまった帽子を買いに、地下鉄で左岸へ向かいます。
行きたいお店の最寄り駅は工事中マークが出ていたので、一つ手前のサン=ジェルマン=デ=プレ駅で下車。パリに来ると必ず寄る、カフェ・ドゥ・マゴが左手に見えます。いつもここでタルタルステーキを食べるのだけど、今回は昨日食べちゃったから割愛。

雨が降ってきたので急いで一駅歩き、お目当ての帽子屋さんへ。
こちらはセミ・オーダーで自分だけの帽子を作ることができるお店。


まずはいくつかの型を試着して、その中から好きな形を選びます。

形が決まったら今度は色。

そして、アクセントのリボンの色を選びます。

形を決めるだけで時間がかかっちゃう!!色も何色もあって迷う~



普段使い用にするか、とことんバカンス用にするか、中間を取るか…。

試着を繰り返すうちにあることを思いつき、2色に絞る。
なぜこの2色かと言うと…。


うふふ。コレとそっくりでしょう?
大好きなフランス映画「ロシュフォールの恋人たち」で、主人公の姉妹の被る帽子がとっても可愛いんです。さすがにこんなにプリムの大きいものは選ばなかったけれど、折角フランスに来たし、6月にカトリーヌ・ド・ヌーヴ(ピンクの方)に会った(見た)し…などと考え、この2色に絞る。
2色を代わる代わる被って見るけれど、なかなか決められない!
店内には1人で来ている女子があと2人いて、同じように鏡を見たり写真を撮ったりしながら選んでる。「もー、迷っちゃうよねー。」などどお互いに声を掛け合いながら。
ピンクの帽子はキュートだけれど、コーディネートを誤るとパー子さんみたいになっちゃう危険性をはらんでいるし、ピンクがいつまでも似合うような年の重ね方ができるかも分からないので、イエローにしました。
リボンの配色はこれまたすごーーーーく悩んだけど、ピンクにして姉妹の要素を取り入れてみました。入店からおよそ2時間、バカンス用の帽子「ロシュフォールハット」の完成です
太陽光だとここまで黄味が強くないので、普段使いにもできそう。


14:00 昼食
リボンの取り付けに1時間ほどかかるとのことだったので、傘を借りて近くのお店でランチタイム。チーズのオムレツとおいも
ご飯食べているうちにきっと雨も止むでしょう。



ご飯を食べながら、パリの映画情報誌で映画探し。
タイミングよく観たい作品が上映しているといいんだけど…。


ページをめくりながら寛いでいると、フランス大使館からの旅レジメール!
昨晩エッフェル塔で「アッラーアクバル」と叫びながら刃物を振り回している男を逮捕したと。今年に入ってからも数件のテロ未遂のような事件があったとのことで、注意喚起の内容でした。
うううう、急に外に出るのが怖くなって来た…。映画探しも上の空。文字が頭に入ってこない…。
でも、そうやって怯ませること自体がテロの目的だし、いつまでもこのカフェにいるわけにもいかないし、カフェの中も外を歩いている人も、みんな笑顔。テロに屈しない!怖がったって仕方がない!
ほら、太陽が出てきた。…ということで、気を取り直して出発。

15:30 帽子をピックアップ
こんな箱型のショッピングバッグに入れてくれました。

ルンルン気分で歩いていると、あっという間に空が暗くなり、突然の雷雨!
今日は変な天気だなー。

しばし雨宿りし、小雨になったので再び歩き出す。
お気に入りの名画座、ル・シャンポ。パリ旅の先輩テル氏から「シャンポへ行け」との指令が下ったため、寄ってみました。ヒッチコックの特集上映とダスティン・ホフマン主演の「卒業」を上映中でしたが、とりあえず今日はスルー。

スタバ、パリバージョン。迷ったけれど、これを買ったらこれまでの25カ国分(いや都市ごとに売られているからもっとか…)集め始めちゃうような気がするので、やめておきました。あと、配色があまりパリらしくない
オレンジじゃなくて赤にするとトリコロールでらしくなる気がするのだけど…。


シテ島まで歩き…。

街のあちらこちらにいる警察や機動隊に敬意を払いつつ…。

マレ地区まで辿りつく。
結構新しいショップができてるなー。入れ替わりが激しい!
特に何か欲しい物があったわけではないので、ぶらぶらと当てもなく歩く。
雨は降ったり止んだりを繰り返し、結構寒い。


で、ポンピドゥーセンターまで歩いて…。

さらに直進すると……ぬぬっ



あの傘のような形状のあれはもしや…。

わ、やっぱり!!!!

コレだ、3年前工事中だった、コレ↓↓↓


あの時は工事中のためこの界隈は至る所で通行止めになっていて、探しているお店も無くなっちゃっていたこの場所が、完成してるーーーー





ここはメトロとRERの駅兼ショッピングセンター。
すごーーーい。景観を壊さず、でもとても斬新なデザイン。時間があったら最終日にでも中を覗いてみよう

あの階段の向こうは公園かな??


わぉ!公園の看板!こちらはこれからできるのかー。
確かに、工事の機材や資材が山積みになってる!!でももう少し遠くへ目をやると…。

バルーンのような形状の、カラフルなモニュメントができてる!
きっとパリらしい素敵な公園になるんだろうなーーー。

完成は来年。パリに来る楽しみがまたひとつ増えました


18:30 ホテルへの道中、このフラミンゴに誘われて通りがかりの雑貨屋さんへ。まさかここで事件が起きるとは…。

フランスパン形のブレッドナイフ。

パイプに紅茶の葉を入れる。

パリの雑貨って、どうしてこんなにポップでキュートななデザインなのかしらね。どれもこれも欲しくなっちゃうわー、などと呑気に店内を巡っていると…。
じじじじじじじ、事件!!
同じように店内をウロウロしていた美しいパリジェンヌが、キョロキョロしながら手に取ったものを黒いバッグに入れる瞬間を見てしまった!!!ギャー!!万引き!!!
万引きGメンさながらに目で追っていると、うまく棚の陰に隠れては、ひとつ、またひとつと黒いバッグに入れていく。バッグは2つ持っていて、おそらく片方はこのお店のショッピング用のバッグだと思うけど、そちらに入れるフリをしつつ、明らかに黒いバッグに入れている。しかも、とても巧妙に。
ぬーーーーーー、許せない





私だってお金は持ってないけれど、盗んでまでは欲しくない
数の問題ではないけれど、どうしても欲しいひとつとかではなく、悪びれもせずに次々と。はーーーーこのままにしておけないーーーー。


でも、Gメンの番組だと、レジを通さず店を出たところを捕まえているよなー。
外国でそんなことしたら、逆上して発砲されたり刺されたりするかもしれん。あんなに美しいパリジェンヌとて、冷徹な心の持ち主かもしれん。万引きは許せないけど、命を落とすわけにもいかないし…。
っていうか、そもそも私Gメンじゃないし

余計なことはせずに、このまま自分の会計を済ませて出て行くことも考えたけれど、やっぱりそんなことできない。
とにかく、どうにかして店員さん伝えないと。
あまり大きいお店ではないので、話をしていると気付かれてしまうから…。
よし!ノートに書こう!で、お会計しながらサッと見せよう!!
パリの大泥棒の目を盗んで、必死にノートに書く。
「ATTENTION!! 後ろにいる背の高い女性が、おそらく店の物を盗んでいます。黒いバッグはショッピングバッグですか?もし違うのだとしたら、彼女はその中にお店の物を入れていますので、注意して見てください!」
書いているうちに、パリの大泥棒は地下フロアへ。今がチャンス!!
購入する物と一緒にノートをすっと差し出すと…。
何と、店員電話中





受話器片手にレジ操作して、全然ノートを見てくれない!ギャフン!!
早く読んで~
って合図を出すと、取り急ぎ電話を切って見てくれた。


でも、殴り書きだからか文法がおかしいからか、いまいち意味が伝わらない様子。
仕方ないから超小声で状況を伝えると、店員さんの表情が変わり、
「うちのショッピングバッグは黄色よ、黒じゃない。」とマジ顔。
でも私の見間違いかもしれないから、よく注意して見てくださいと伝えて、店を去りました。
あああああ、ハラハラした。
後ろからあの女が追ってくるのではと気が気ではなく、一心不乱に走り、メトロへ飛び乗る。怖かったー。緊張したーー。
20:00 夕飯
精神的にグッタリ。そして昨日の生肉のせいか小雨に濡れて冷えたからかはわからないけれど、お腹の調子があまり良くないので、パリでよく行くうどん屋さんへ。きつねうどんと焼きナス。


はー、ちょっと落ち着いた。
いやはや、今日は帽子選びにウキウキ、刃物男にビクビク、サンジェルマンでプレでワクワク、新しいショッピングセンターにドキドキ、そしてGメンでハラハラ。感情の乱高下。とっても疲れました…。
明日ちょっと遠出をしようかと思っていたけれど、どうしようかなー。