2019中欧旅行 パリ1日目
- comment0
- trackback-
6:30 ヴェネツィア最後の朝
昼夜の喧騒が嘘のようにしんと静まり返った路地裏を歩き、港へ向かいます。

早朝でもやっぱりモワっと暑い。夜を待たずしてパリへ向かう決断は正解だな。
海が見えてきた。

港からの朝焼け。


水上バスBラインは、空港までを25分ほどで結ぶ路線。16ユーロしますが、最短時間で空港までいけて便利です。


7:25 空港に到着




10時のフライトまで時間があったのでラウンジで朝食をいただきました。

9:40 搭乗
どうか無事にパリまで運んでくださいませ。


11:50 ただいま、パリ



ロワシーバスで市内へ。


13:00 オペラ座から徒歩1分のホテルです。
空港へのバス停至近で、どこへ行くにも便利で、周りの環境も抜群のパリのホームタウン。

15:00 お出かけ
まずはお花を買いたくて近所のお花屋さんへ。あいにく閉まっていたので、近くの本屋さんで別の花屋を教えてもらうも、またお休み。さらにさらに調べてもう1件だけ行ってみたら、やっぱりちょうど閉まったところ。…って、まだ15時なんですけど…さすがはパリ。
花屋探すのに1時間くらいかかっちゃって、ちょいと疲れてきたものの、やはり今日行かねばならぬ!との衝動に突き動かされ、お出かけ続行。
目的地周辺にも花屋はあるだろうし、むしろ絶対そこの方がたくさんあって開いている筈なので、とりあえず地下鉄に乗車。
目的地最寄りで降りて探すと、あったーーー。お花屋さん。


明るい黄色のお花を買って向かったのは…。

16:30 ペール・ラシェーズ墓地
パリにいくつかある、多くの著名人が眠る墓地のひとつ。


入り口に案内板があるけれど、ちっとも覚えられないのでマップを購入。
墓地だから入場料はないんだけど、マップは2.5ユーロ。

その44番地に眠るのは…。


今年1月に亡くなった、ミシェル・ルグラン氏。
「シェルブールの雨傘」などの映画音楽を手掛けた作曲家で、グラミー賞は17回ノミネートで5回受賞、アカデミー賞は13回ノミネートで3回受賞し、さらにはジャズピアニストとしても活躍していたルグラン氏。
昨年5年ぶりに来日し、ブルーノートTOKYOで4日間のジャズ・ライヴ。そのうち3日間に参加して、86歳とは思えない繊細で優しくて時に激しい演奏に酔いしれたのでした。笑顔がとってもチャーミングで、曲にまつわるエピソードもユーモアたっぷりに話してくれたおじいちゃん。



でも、5年前の公演よりも確実に衰えが見えて。アンコールがなかったり、段差を歩くのに支えが必要だったり、公演後に店内でお酒を飲む姿が見られなかったり。
もしかしたら元気に演奏する姿を生で見られるのは最後かもしれないな…と思った半年後の訃報。
映画は何度も見たし、サントラは何度も聞いたし、家でもよく夫と鼻歌で歌ってるし、結婚式の入場曲でも使ったし、結婚式ではインタビューに答えてくれたし(笑)。私と夫の人生に大きく関わってくれたルグラン氏。
どうか、安らかにお眠りください


なかなかこの場から離れがたかったけれど、閉園の時刻が近づいてきちゃったので、ついでと言ってはナンだが他の著名人の方々のところにも行ってきました。
画家のモジリアーニ。

シャンソン歌手のエディット・ピアフ。

そしてクラシックの作曲家たち。ウィーンでは作曲家のお墓巡りしたけれど、パリではまだしてなかったんだよね、6回も来てるのに。
ビゼーと、

ロッシーニと、

ショパン。
ポーランドにある、ショパンの心臓が納められている教会を思い出すな…。

お墓参りして気持ちがしんみりしてしまったので、落ち込んだついでにもうひとつの悲しい場所へ行くことにした。悲しい気持ちになるのは1日で終わらせたいから。
18:30 シテ島
この角を曲がると、見えるはず。どうしよう、どんな姿なんだろう。涙がこみ上げてきて、なかなか角を曲がれない。でも、行かなきゃ。


ああ、やはり鉄柵と壁で囲われていて近付けない。
でも、正面からはそんなに変わったところはないように思える。この正面を6時と見立てて、時計回りに一周してみることに。
7時。上の方に足場や木組みの補強が見え始める。

8時。壁も窓もすすで真っ黒なのがはっきり分かる。

9時。美しいバラ窓があったはずの場所。無残な姿に。

10時。木枠でアーチを補強してある。これ以上崩れないようにするためかな。

11時。工事車両や資材が。

12時。尖塔が燃え落ちたことをまざまざと見せつけられる。

1時。こうやって遠目で見ると、よくある補強工事にも見えなくもないんだけれど。

3時。よく見ると、ステンドグラスが入ってたはずの窓に向こうの空が透けて見える。

5時。ぐるりと一周回って、あの悲しい火事は現実なんだと改めて思い知らされる。

観光客はたくさん来ていたけれど、教会をバッグに笑顔で記念撮影ている人はほとんどおらず、みんな沈痛な面持ちで、祈るような気持ちでその姿を見つめながら写真に収めているのが伝わってくる。
はー、ますます悲しくなってきた。
私にとってここは、パリに来るたび来ていた場所のひとつだし、クリスマスのミサにも参加したり、新婚旅行の時にはここで式を挙げるプランはないかと調べまくり、カトリック教徒でない限りそれは無理だと分かったので記念写真だけ撮ったりした思い出の場所。撮影後にセーヌを走る船の乗客から「おめでとう!」と手を振ってもらえたのも、忘れられない思い出。

日本では続報はサッパリ報道されていないけれど、その後の修復計画はどうなったんだろう?2024のパリオリンピックまでには元の姿に戻るかな??さすがに5年じゃ無理かしら??生きているうちにどうかもう一度あの素敵なお姿が見られますように。
20:00 晩ご飯
そういえば今朝はベネツィアにいたのよね…。
長旅の疲労と悲しみとが重なり体は悲鳴を上げているため、安定の和食。


オペラ座付近に和食屋さんがたくさんあるのもホームタウンたる所以。
ヨーロッパ周遊旅の最終地がパリで、和食食べまくるのがもはや定番のパターンになりつつある、パリ1日目なのでした。